第33回日本時間生物学会学術大会は、「生命と時間のクロストーク」をテーマに、2026年11月14日(土)〜15日(日)の2日間にわたり、愛知県豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場PLATにて開催します。本テーマには、エントロピーの散逸を強いる“時間”の流れの中で、生命がいかにして時間を構造化し、リズムを生み出しているのかという、時間生物学の原点に立ち返る思いが込められています。
豊橋は、その名の通り「豊川に架かる橋」に由来し、古くから東海道の宿場町として人と文化の交流が絶えなかった地です。この歴史ある東海道の街において、研究者の発見や仮説、議論が行き交い、新たな知の架け橋が築かれる学術大会となることを期待しています。
時間生物学は、多様な生命現象を「リズム」という軸から理解する基礎科学として、集団・個体・組織・細胞・分子といった各階層における発振原理や数理的構造を探究してきました。近年では、AIをはじめとする解析手法の革新により、概日時計、代謝、行動などにまたがる時系列データを統合し、これらの非線形リズム現象の動態と相互の結合関係を読み解くことで生命と時間に迫る、新たな方法論が模索されています。本大会では、こうした先進的データサイエンスと古典的な理論・実験との往還が、時間生物学の新たな地平を切り拓く契機となることを願っています。
現代社会では電化や情報化の進展によって、私たちは夜の闇や距離の制約から解放される一方、それらは概日時計に乱れを生じさせることで、睡眠障害、うつ病、癌、肥満、糖尿病など様々な生活習慣病の一因ともなっています。とくに加齢に伴い内的リズムの同調能力が低下する高齢者にとって、意識的に健全なリズムを維持することはますます重要です。こうした現代社会、ひいては人類全体が直面する課題の根本原因を明らかにし、有効な解決策を提示することは、時間生物学の重要な使命といえます。この使命を果たすために、本大会が学生、研究者、臨床医、企業関係者など、多様な背景をもつ方々による自由なクロストークが生まれる場となることを期待しています。
また、前日の11月13日(金)には、豊橋技術科学大学との共催により、ダイバーシティ推進の一環として「ジェンダードイノベーション(性差)研究と時間生物学」をテーマとするサテライトシンポジウムを開催します。本大会が、時間生物学のさらなる学術的深化をもたらすとともに、学際的な交流と協働の輪を広げる契機となることを心より祈願します。
第33回日本時間生物学会学術大会長
豊橋技術科学大学・次世代半導体・センサ科学研究所 沼野 利佳
金沢大学・理工研究域 程 肇

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