第1回TIP研究会の開催にあたり一言ご挨拶申し上げます。
この会は脳血管内治療に対する放射線科医としての熱い思いからスタートいたしました。 現在わが国では外国とは異なり脳血管内治療を行う放射線科医が非常に少なく、放射線科医が行う脳血管内治療はおそらく我々の世代が最後になると思われます。 そのため放射線科医の視点から行う脳血管内治療を、診療科の垣根を越えて伝えていく必要があるという考えに至りました。 放射線科医の視点とは具体的には画像診断・末梢血管のIVR技術の応用・造影剤・被ばくについて等です。これらをできるだけ多くの若手の先生に伝えるため、TIP研究会を立ち上げました。 この研究会は大きな会を目指しているのではなく約100名程度の規模を理想とし、基本的な手技(穿刺から止血)・画像診断・被ばく防御を含めた教育的視点から脳血管内治療について参加者全員で小規模ライブならではの自由で熱い討論ができればと考えております。 この会の最大の特徴は脳血管内治療に携わる脳神経外科・脳神経内科・循環器内科・放射線科の経験豊かな先生方とライブデモンストレーションを通じて質の高い討論を目標としていることです。 ライブデモンストレーションには賛否両論ありますが、ライブデモンストレーションでしか学べない事も多くあります。 この会ではエキスパートの先生方の御意見を踏まえながら安全にそしてその上で可能な限り質の高い手技を行います。 質の高い手技が質の高い討論を生み、それが今後の脳血管内治療の質の向上に繋がると期待します。
皆様のご協力を賜りながらこの第1回TIP研究会が盛会になることを祈願しつつ、ご挨拶に代えさせていただきます。
TIP研究会 代表世話人 高山 勝年